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公開シンポジウム「ジェンダーの視点から考える兵役拒否—韓国の事例から—」を開催しました

2024年1月14日(日)14時~17時40分の日程で、公開シンポジウム「ジェンダーの視点から考える兵役拒否—韓国の事例から—」を開催しました。

2022年2月のロシア軍によるウクライナ侵攻、2023年10月のイスラエル軍によるガザへの大規模な攻撃を目の当たりにし、東アジアにおいても、軍事力が増強されています。この厳しい状況の中で、自らの信念・信条・信仰に基づいて兵役を拒否する人がいます。一人の個人の行動である兵役拒否は、国家のあり方を問うものであり、普遍的なテーマです。

徴兵制の影響が濃く男性中心的な規範も強い韓国社会において根源的な問題提起を行い社会に変化をもたらした研究者カン・インファさん(ソウル大学研究教授)と韓国における兵役拒否運動を牽引してきた活動家チェ・ジョンミンさん(NGO戦争なき世界)を講師としてお招きしました。

カン・インファさんは「ジェンダーの観点からみた韓国社会の兵役拒否に対する烙印と抵抗」、チェ・ジョンミンさんは「韓国の兵役拒否運動紹介及びその中でのフェミニストの役割」と題してお話くださいました。

討論者の大野光明さん(滋賀県立大学准教授)からは、徴兵制のない日本で兵役拒否を論じることの意味、兵役拒否者の苦しみを捉えるためにはジェンダーの視点が重要であるという指摘がありました。参加者からの質問やコメントもあり、大変充実した議論となりました。

このシンポジウムは、2023年度科学研究費助成事業(課題番号:21K01338)「ドイツ・韓国における兵役拒否者/運動の比較研究—立憲主義的観点から—」(研究代表者法学部教授市川ひろみ)の研究活動の一環として開催しました。