

京都女子大学国際化方針(2025~2029)
京都女子大学は、創立以来、女性教育のパイオニアとして多様な分野で活躍する女性を輩出してきました。本学では親鸞聖人の体した仏教精神を基調とした教育を行うことを建学の精神としています。その目的は、仏教を通して自己の姿を知ることにあります。私たちは、自己中心的なものの見方から逃れる事は出来ません。それを十分理解した上で、違った価値観を持つ人々と共に生きていかなければなりません。
京都女子大学は、女性の社会的地位向上とグローバル社会の発展に貢献する女性人材の養成に取り組み、「アジアにおける女性人材養成の拠点校」を目指して、学長の強力なリーダーシップのもとで次の課題に取り組みます。
1.国際化のさらなる推進
国際交流に関する学長の意思決定ならびに教職協働と各部署間の連携のもと全学的な国際化を推進する。
2.海外大学等と多様な教育・研究交流の推進
海外の大学と積極的に学術交流等協定を締結し、協定大学のニーズに応え、大学院生を含む学生交流を中心とする多様な教育連携(交換留学、協定留学等)を図るとともに、留学生に対する日本語教育の強化に向けて体制を再構築します。また、研究者交流を中心とする学術交流(共同研究等)の推進を図ります。
3.正規留学生の増加・留学生に対する学修支援・就職支援の充実
海外の高校等と教育交流に関する協定を拡充するとともに、国内外の留学希望者への相談会等に積極的に参加するなど留学生数を増加させます。海外指定校推薦制度を確立して学部正規留学生を確保します。留学生の増加に対応して、留学生に対する学修支援体制及び就職支援体制を強化します。
4.地域のグローバル化への貢献
外国人教員及び外国人研究員による公開講座の開催、外国人留学生の地域行事参加や企業インターンシップを促進し、留学生と地域住民との交流機会を設け、地域のグローバル化に貢献します。
5.学生の留学・海外研修の充実
中長期留学や海外研修を推進し、海外大学等での学び方や海外研修プログラムの多様化を図るとともに、本学学生と留学生との交流の機会を増やします。また、英語や学科の専門に関する研修先及び留学先の拡充をはかります。
6.国際理解科目と外国語教育の充実・発展
国際理解科目にグローバル英語プログラム(副専攻)を開設し、学生の留学促進・グローバル人材の養成を目指し、学生の国際交流への積極的な参加を促進します。言語コミュニケーション科目や各種語学研修を充実・発展させ、グローバル社会における外国語教育の多様化を図ります。
具体的な方策及び数値目標(2025~2029)
国際化の推進
全学の国際化を推進するとともに、各種調査機関が実施する調査(私立大学等経常費補助金等)での目標値達成を目指します。また、学内の各種情報を積極的に提供・更新し、正規外国人留学生比率を1.0%以上、日本人の留学比率を3.0%以上に向上させます。
また、外国語で行われている科目を3.0%以上に増やし、本学学生の語学力向上及び留学生の受入れに資することとします。
協定高校・大学の拡大と研究者交流の拡大
積極的により広い地域の海外の高校・大学と協議することにより、2029年度までに、海外における学術交流等協定高校・大学を現在の63校から80校に拡大します。教育・研究交流を促進するため、海外協定校特別研究員や海外からの共同研究員が講義または講演などを担当する制度を新設します。
留学生受入れ
日本語プログラム・高度日本語プログラムを解消・発展させ、日本語のみならず正課授業の履修を可能とする新たなプログラムに変更し、引き続き海外協定大学の学部生・大学院生をのべ50名/年受け入れます。
海外協定高校からの推薦入試制度を確立し、学部正規留学生を増加させます。
英語で履修できる「日本文化」を学ぶプログラムを設置し、英語圏の留学生を招致して受け入れる環境を整えます。
外国人留学生数(学部正規学生、大学院生、交換留学、日本語プログラム履修生等を含む)を2029年度までに100名/年まで増やします。
地域のグローバル化への貢献と留学生の就職支援
海外の研究者を積極的に受け入れて公開講座を開催したり、外国人留学生が地域の行事に積極的に参加または共同開催することにより、地域のグローバル化に貢献します。留学生向けの日本での就職説明会の開催を実施するとともに、就業支援拠点(ジョブパーク)と連携した留学生のためのインターンシップを推進し、留学生の就職を支援します。
留学生派遣
中長期留学や海外研修を継続して推進するにあたり、経費負担の軽減や学生の語学レベルにあった留学先を開拓し、オンライン留学制度の創設など海外大学等での学び方や海外提携先の多様化を図り、年間のべ200名以上の学生を海外に派遣します。
国際理解科目と外国語教育の充実
国際理解科目にグローバル英語プログラム(副専攻)科目を設置し、正課の授業及び正課外の講座を通じて留学を希望する学生や英語運用能力の向上を目指す学生を支援し、プログラム修了時の到達目標をIELTS6.0以上とします。海外だけでなく、オンラインや国内など多様な語学研修制度を創設し、学生の積極的な参加を促します。また、多様な言語を学べるカリキュラムを構築します。