

データサイエンス研究所
【データサイエンス研究所】DS Café・データサイエンスセミナーを開催し,統計数理研究所・順天堂大学教授の岩崎学先生にご講演いただきました
データサイエンス研究所では,本学の学生・教員と学外のデータサイエンスに関わる方々が交流するためのソーシャルラーニングスペースを設置・整備することを目的としたデータサイエンスカフェ(DS Café)事業を進めています.本事業の一環として,11月28日(木)にデータサイエンス学部と共同でDS Café・データサイエンスセミナーを開催しました.本セミナーの講師として,統計数理研究所・順天堂大学教授の岩崎学先生をお招きし,「処置前後データの統計解析における平均への回帰の影響」と題して,処置・介入の効果検証において重要な「平均への回帰」についてご講演いただきました.セミナーには,データサイエンス学部と現代社会学部の学生・教員の約50名が参加しました.
講演では,大学で実施される英語試験の成績,スポーツ選手の2年目のジンクス,交通事故におけるブラックスポットといった「平均への回帰」と呼ばれる現象が起こる具体例についてご紹介いただきました.さらに,なぜ「平均への回帰」が生じるのか,処置前後データの解析,特に,処置前値によるスクリーニングが行われた場合の分析で注意しなければならない点は何かについて,統計モデルや実際の分析結果を交えてわかりやすくご説明いただきました.講演の最後には,データサイエンス分野での女性人材が少ないという問題に触れ,セミナーに参加した学生に向けて激励の言葉もいただきました.
セミナーに参加した学生からは,「平均への回帰という現象について初めて知ったが,その現象が起こる理由が興味深かった」(データサイエンス学部1回生),「実際の分析結果を鵜呑みにするのではなく,分析が正しく行われていたのかなど結果の妥当性について考える必要性を改めて感じた」(データサイエンス学部2回生)などの感想がなされ,学生にとっても学びのある良い機会となりました.
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講師:岩崎 学 教授(統計数理研究所・順天堂大学) -
セミナー当日の講演風景