Follow Us

ジェンダー教育研究所

#ジェンダー教育研究所

「兵庫県内にはまだまだ女性の力が埋もれている。教育は着火点になる。教育を受けた上で、社会を変えてほしい」竹安学長が兵庫県立男女共同参画センターで女性たちを激励。

  竹安栄子学長(ジェンダー教育研究所 兼担研究員)が85日、兵庫県立男女共同参画センター主催の「第27期男女共同参画アドバイザー養成塾 公開講座」に登壇し、「地域における女性活躍~政策・意思決定の場への女性の参画~」をテーマに講演を行いました。今年度で27回目にあたるこの養成塾は、6月から半年間で30回の講座が行われ、この日は一般にも公開されました。男性5名を含む約20名が対面で、約30名がオンラインで受講しました。

竹安学長は兵庫県の現状について「兵庫県の女性の有業率は47,6%で、全国の都道府県順で見ると41位。全国平均よりも低い[1]。専業主婦の世帯が多いということは、女性の力が十分生かされているとはとても言えない。まだまだ埋もれている力が兵庫県内にはあるということだ」と述べました。

一方で、竹安学長は兵庫県内の地方議会の女性議員比率が28.2%で、全国平均の19.%より高いというデータを示した上で、県内自治体主催の女性リーダー養成講座の実施が女性議員の比率を上昇につながっているという実績例も提示しました[2]。その上で、問題意識を持った女性たちにとって、一定の教育プログラムを受講することは着火剤となると述べ、これを機に社会を変える行動を起こして欲しいと激励しました。

会場からは「女性管理職に必要なスキルは何か」「自信を持てない場合はどうすればいいのか」など質問が相次ぎ、竹安学長は「女性は管理職になるよう育てられていない場合も多い。リーダーになるには一定の教育が必要。その上でスキルも自信も得られ、個人、家族、社会のためにやるんだという意識も生まれる」「一市民の立場ではできなかったことが議員になれば出来るということも多い」と学ぶ女性たちにエールを送りました。講演終了後も会場に残った女性たちは学長を囲み、熱い議論が交わされました。



[1] 総務省統計局、『ひょうごの男女共同参画 令和4年』より。以下本稿のデータは全て総務省と兵庫県調べ。
[2]小野市は2011年の市議選までは女性議員ゼロであったが、市の育成事業が市議のなり手育成につながり、2019年、2023年の市議選では16人中7人の女性市議が誕生した。県内で女性議員比率の高い自治体は、上から順番に神戸市北区55.6%、長田区、宝塚市いずれも50.0%、小野市43.8%、神戸市西区40.0%と続く。

 

  • 8月5日、兵庫県立男女共同参画センター・イーブンで。