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現代社会学科

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【現代社会学部】映画『Okagesama de 〜ハワイ日系女性の軌跡〜』を通してハワイ日系人の歴史を知ろう

                                        現代社会学部 嘉本伊都子

6月18日2時限図書館交流の床1Fで比較家族史の授業でドキュメンタリー映画『Okagesama de 〜ハワイ日系女性の軌跡〜』の松元裕之監督をお迎えし、撮影の苦労話を聞いたあと、さっそく上映しました。昨年度は土曜日にしたため受講生以外の学生さんの参加はありませんでしたが、木曜2時限にしたため、社会学アプローチを受講している1年生も参加してくれました。今年の新入生は疑問をもったら受講後質問しにきてくれる学生が多く、嬉しいです。

松元裕之監督によると、ドネーションを募っても25%ぐらいしか達成できないほど、日本人は移民していった歴史に興味をもってくれないそうです。今回はハワイへの移民の映画でしたが、この授業では満州国への移民も入れて「植民地」への移動も意識しながら授業をします。昨年は日本人の移民史がご専門の坂口付属小学校校長にもご覧いただき、ハワイの本願寺別院と本学との関係も解説していただきました。今年はブラジル日系二世のマリアナさん、ご両親が朝鮮半島におられた山根真理先生にもお越しいただきました。私の父は大連におりましたので、アメリカへの移民が1924年の排斥移民法成立によって、南へあるいは満洲国へと移民の進路が変わったことを理解してもらえたのではないかと思います。

スクリーンに写っているバーバラ・カワカミさんはPicture Bride Storiesを執筆し、ハワイ大学出版会から本を出されています。2025年松元監督のご案内で娘さんと一緒にバーバラさんのお墓参りをさせていただきました。松元監督のおかげさまでバーバラさんによる貴重な証言が映像となっていることを嬉しく思います。

この授業では、写真花嫁、大陸の花嫁、戦争花嫁のどれかを選んでレポートを書きます。それぞれ指定した論文を読み、年表を作成し、6月はレジメの段階ですが、何回か発表しながら理解を深めていきます。20世紀前半の花嫁を想像することは学生さんには難しいので、映像資料をレポート提出前に見てもらいます。

映画をみた感想を一部ご紹介します。
・写真花嫁の方たちが想像以上に多くの苦労をしていたことを知った。写真を交換して相手の顔を知ったうえでハワイへ渡ったにも関わらず、男性が若いころの写真や顔のいい友人の写真を送っていたという話はとてもひどいと感じた。また、物陰から女性を見て気に入らなければ迎えに来ず、女性たちは帰るお金もないまま移民局で何週間も過ごさなければならなかったという話には胸が苦しくなった。そのような状況の中で、勝沼さんのように困っている女性たちを支える優しい人がいたことが、とても印象に残った。 また、一世たちは毎日働きづめだったにも関わらず、二世には教育を受けさせたいという思いから寄宿舎を作り、学校のような環境を整えていたことがとても印象に残った。ハワイでも裁縫や柔道を学ぶ機会があったことを知り、当時の人々が日本のことを大切にしていたことが伝わってきた。
・第二次世界大戦時の日系人は1500人程度が強制収容所に入れられたことが分かった。そんな状況の中で日本語と英語が話せる二世が重宝されたことは嘉本先生の授業で学んだ。しかし、二世の人自体が兵士へ自ら志願する人が多かった点やヨーロッパの戦場において日系人が多いに活躍したこと、そしてその分死者も多かったという事実は知らなかった。志願をした理由の中には、アメリカから日系人、二世にとっての親が敵視されないようにと考え、取った行動なのかもしれないと感じた。第二次世界大戦において、強制収容所と言われるとユダヤ人のイメージが強いが、ハワイやアメリカにおける日系人が受けていた事実も絶対に忘れてはならない歴史であると感じた。
・私は現在「大陸の花嫁」を担当しているが、文献では比較的安定した生活を送っている様子が描かれていた。1920年代日本女性が受けた良妻賢母教育と実際に日本の農村へ嫁いだ際の生活との間にはギャップがあった。しかし、満州へ渡った日本の花嫁たちは家事を中心とした生活を送ることが多く、当時の女性教育で求められていた役割と重なる部分もあった。また、文献では夫との愛情や信頼関係を育む様子についても描かれており、良好な夫婦関係が築かれていたことがうかがえた。 このように、同じ花嫁移民でも写真花嫁と大陸の花嫁では置かれた状況に大きな違いがあったことに驚いた。 
  • スクリーンに写っているのはバーバラ・カワカミさん
  • バーバラ・カワカミ著Picture Bride Stories(ハワイ大学出版会)