

ジェンダー教育研究所
「ジェンダー平等で地域を元気に」竹安学長が兵庫県養父市で地域の女性らにエール。
7月15日に竹安栄子学長(ジェンダー教育研究所 兼担研究員)が養父市主催の「女性リーダー養成講座」にて「地域づくりにおける「男女共同参画」:ジェンダー平等で地域を元気に」というテーマで講演を行いました。養父市在住の市民など男性6名を含む約20人が参加しました。
まず広瀬 栄市長からは「少子化など地域の課題に立ち向かうためには、男性だけで議論をしていても仕方ない。もっと女性にリーダーとして登場してもらいたく、市はその支援をしていく」と講座の趣旨説明がありました。
その後、竹安学長が養父市の現状について「養父市の合計特殊出生率は全国平均を上回っている 。これは住めばよい街だという証左。ただし大学卒業後の養父市へのUターン率が女性14.7%、男性51.5%、と女性の方が極端に低い。つまり、若い女性に選ばれなくなってきているのではないか」と養父市の強みと弱みを示しました。さらに「農業委員や自治会長の女性比率が全国平均より低く、市議会も女性議員がひとりの「お一人様議会」となっている 。地域の課題解決には意思決定の場に女性がもっといることが必要。ぜひ皆さんが力を発揮していただきたい」とエールを送りました。
学長講演後のワークショップでは養父市在住の本学卒業生も参加し「きょうは子どもを預けてやってきた。単身の若い人が住めるところが少ないのが地域の課題。シェアハウスなど住宅政策にも力を入れてほしい」と少子化対策で市への要望があり、別の男性参加者からは「女性議員は絶対必要。制度変更などして意図的に増やす必要がある」という意見もありました。「住民の年齢によってそれぞれ課題は違う。まずは住民の年代別にコミュニケーションの場をこれからつくっていきたい」と今後、行動を起こしていくという意見も出ました。
最近、兵庫県では市町村が主催して女性リーダー養成講座を開く事例が増えていて、女性議員の比率43%の小野市 でも、女性リーダー養成講座が原動力になったとされ、県内では機運が高まってきています。
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データは養父市調べ(2012年現在)。本稿での他のデータも全て養父市提供。
養父市議会は2008年から2020年まで女性議員がゼロ。2020年の市議選で女性1人が当選している。
小野市は2011年の市議選までは女性議員ゼロであったが、市の育成事業が市議のなり手育成につながり、2019年、2023年の市議選では16人中7人の女性市議が誕生した。
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7月15日、兵庫県養父市立養父公民館で。