

心理共生学科
第5回養護・福祉教育学講演会 ~心理共生学部 高校生のためのオープンセミナー2025~
養護・福祉教育学講演会は、養護教諭や社会福祉士、公認心理師として働いている卒業生と養護教諭や社会福祉士、公認心理師を目指す在学生が、講演会を通してお互いに有意義な情報交換をする機会を設け、在学生と卒業生の縦のつながりを強化することを目的に2020年度より開催しています。
一昨年度より、オープンキャンパス時に開催して、心理共生学部に進学を希望している高校生やその保護者の方も参加できるようにしています。
今年度は、NPO法人つなぐいのちの輪バイタルネットジャパンさいたまPUSH顧問、公益財団法人日本AED財団メッセンジャーの桐田寿子氏を講師にお招きし、「いのちを守るために~ASUKAモデルへの想い~」と題して、2025年7月13日にご講演をしていただきました。
桐田寿子氏は、2011年に突然死により亡くなった故・桐田明日香さんの母親で、「体育活動時等における事故対応テキスト」(ASUKAモデル)の作成に携わり、文部科学省や教育委員会主催の学校安全研修会等の講師として、遺族の立場から全国で講演を行っておられます。
文部科学省の「第3次学校安全の推進に関する計画」(2022年3月)では、学校管理下における児童生徒等の死亡事故の発生件数を限りなくゼロにすることを目指すとともに、全ての教職を志す学生に対してAEDを用いた実習を含む一次救命処置(BLS)に関する知識やスキルを身に付けることが求められています。この知識やスキルを身に付けることは、対人援助職を目指す学生や高校生にとって重要であり、人の命をあずかる仕事につく誰にでも求められると考えます。
当日は、在学生や卒業生、高校生だけでなく、現職養護教諭の先生方や日本赤十字社京都府支部の方々も参加されました。
以下の感想の一部を紹介します。
以下の感想の一部を紹介します。
・今回の講演に参加するまで、緊急時にAEDを使用する判断が自分にできるか不安でした。しかし、AEDの使用を躊躇わず、AEDの指示に従っていち早く救命措置に入ることが何よりも重要であると感じ、自分がよく行く場所のどこにAEDが置かれているのかなど普段から備えられることに取り組んでいきたいと思いました。
・私が今回の講演会に参加しようと思ったきっかけは、高校生のときAEDを扱う授業で、ASUKAモデルのことを少し学んだことがあったからでした。そこで本日の講演でも見た映像を見て、とても印象に残ったのを今でも覚えています。それは私が養護教諭を目指していたからという理由もありますが、何より、AEDの存在や周りの対応でこんなにも生死を左右するのだと、非常に実感したからです。今回の講演を聞いてよりその思いは強くなり、本当に他人事ではないなと思いました。
・人の死は突然訪れるものだと改めて実感でき、死を意識することによって緊急時の対応が可能になりリスクについて考えることができるようになるのだと学ぶことができました。突然人が倒れている状況に遭遇したときに胸骨圧迫などをすることは知識がないと動揺してしまうけれど、AEDは活用しやすく生存率も上がるものだと知ったので積極的に活用していこうと思えました。実際のお話をたくさん知ることができ、知識のみではなく感情面のことについてもお聞きでき、当時の心境が伝わってきて心に刺さりました。救助に関わった人たちの心理面のケアも必要だという視点を持っていなかったので、バイスタンダーというものがあると知ってとても勉強になりました。