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【法学部】法学部教員のインタビュー記事が朝日新聞に掲載されました

法学部市川ひろみ教授のインタビュー記事が6月13日『朝日新聞』「耕論」に掲載されました。

この「耕論」では、「祖国のために命を捨てるというのは、相当高度な道徳的行為だ」という河村たかし・名古屋市長の発言について、3名の識者のインタビューが掲載されています。

市川教授は、自らの研究テーマである兵役の観点から、
「兵役拒否は、個人の内面の自由を尊重するために、権利として保障されるべきだという考えです。…国家が個人の内面に介入することは許されるべきではなく、個人の内面の自由を保障しなければならないという考えが広く認識されるようになってきました。個人の信仰や信条は国家に従属するものではない、と。河村発言は、人の命だけでなく、人間の尊厳や内面の自由を軽視している」
と指摘しています。

そして、
「戦争末期、敗戦を予想しつつもお国のために潔く散った特攻隊員は、英雄視されました。人々は、国家の方針に従って若い命を捧げることを称賛することで、「大切な人を悲しませたくない」という思いや、「死にたくない」という思いを尊重しないばかりか、国家の方針に疑問を呈する人や徴兵から逃れようとする人々を非国民として追い詰めました。河村発言を許してしまっている私たちは、誰かが「祖国のために命を捨てる」ことを推奨し、自分たちの命や尊厳をも粗末にしてしまう道を準備していないか問われていると思います」
と語っています。