教育学科
【発達教育学部】講演会 音楽による戦争記憶の継承~「ヒロシマ」を例に~
「音楽探究プログラム入門」では授業の一環として、11月26日に能登原由美先生(大阪音楽大学特任准教授)をお招きして、講演会を開催しました。(※令和7年度教育活動予算事業)
史上初めて核兵器が使用された被爆地として、世界に知られる「ヒロシマ」。日本の音楽家たちは、この記憶をどのように音楽で表現し、何を伝えようとしてきたのでしょうか。1995年から「ヒロシマ」に関わる1,800曲以上の音楽作品を調査研究されてきた能登原先生が、楽曲の変遷を通してみえてくる「記憶の歴史」についてお話くださいました。
人々の(集合的)記憶は決して一つではなく、政治的・社会的状況の影響を受け、また世代によっても表象のされ方が変化すること。サバイバーズ・ギルトにみられるように、表現(表出)できない思いが存在することにも心を留めねばならないこと。能登原先生は映像や音源を用いて、具体的に紹介してくださいました。
最後には、音楽による記憶の継承の可能性について、従来とは異なる視点からの取り組み(被爆ピアノなど)も紹介されました。被爆四世代目にあたる現在の大学生(受講生)にとって、平和学習のあり方を考える貴重な機会になったようです。
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講演会の様子 -
音楽大学での学生の活動例の紹介
