データサイエンス学部の必修科目「入門演習II」ゲストスピーカーによる特別講義について －その1－

 データサイエンス学部の必修科目「入門演習II」では自治体や企業から講師をお招きし，データサイエンス活用事例に関するご講演をいただき，学生のデータサイエンスの実践的な理解を深めています．「入門演習II」にてゲストスピーカーによる講演は，全３回おこなわれます．本記事ではその第1回のご講演について紹介します．

第1回の11月20日（水）は，1回生 約100名の学生が，ダッソー・システムズ株式会社，地方独立行政法人 京都市産業技術研究所，NTT西日本（西日本電信電話株式会社）の合計３つの企業・公共団体からの講演を拝聴し，データサイエンス活用事例について学びました．
ダッソー・システムズ株式会社のご講演では技術部の林様から「ダッソー・システムズを知る」をテーマにダッソー・システムズの事業の紹介とその事業内とデータサイエンスのかかわりについてご講演いただきました．特に，バーチャルツインとそれを支える3DEXPERIENCEプラットフォームについてご講演いただきました．バーチャルツインの利活用の具体例として，飛行機の翼の耐久試験などの説明をしていただきました．普段使われているものがどのように作られ，どのような技術が使われているかを知れる良い機会となりました．
地方独立行政法人 京都市産業技術研究所のご講演では，産業技術支援センター　加工・製造技術グループ　小田様より「京都市産業技術研究所の取り組み—感性と計測におけるデータサイエンス—」というテーマで，人の感性に関するデータの取得とその利活用についてご紹介いただきました．具体的には，触感やそれに対する認知をどのように計測するか，そして，そのデータ活用をし，人の好みの見える化などを行う方法についてご講演いただきました．人間の感性を測定し，数値化する難しさとそのやりがいについて現場の体験を通してご紹介いただきました．仮説に基づいてデータがどうやって取られているか，それを利用するための方法について一気通貫してご紹介していただき，学生にとって，データサイエンスを実際に利活用する場面をイメージできる機会をいただきました．
NTT西日本のエンタープライズビジネス営業部デジタルビジネス推進部門 デジタルデータビジネス担当スペシャリスト 酒井様より「データサイエンティストに求められるスキルについて」というテーマでデータサイエンスが注目された歴史から，具体的な利活用例，それらから分かるデータサイエンティストが必要となるスキルについてご講演いただきました．実際にデータサイエンスを利用し課題解決した事例から，どのようなスキルが必要か，解決に必要になったデータ分析法について具体的に説明していただきました．講演の中では，スキルアップするために必要なことを丁寧にご紹介くださり，学生にとって，自身のキャリアを考える非常に良い機会となりました．
　 全体を通して，社会におけるデータサイエンスの実際の話を聞くことができ，大学1回生での専門基礎科目の学びへのモチベーションを高める良い機会となりました．