Persons
社会とつながる 京都女子大学の「人」


自身の強みを活かし、児童の自発的な成長を促す教員を目指そう
卒業生
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S.H.
発達教育学部 教育学科2016年度卒業。大学卒業後は公立小学校に6年間勤務。現在は単式学級の小学校に勤務。
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K.Y.
発達教育学部 教育学科2016年度卒業。大学卒業後は公立小学校に7年間勤務。現在は別の小学校で1年生の担任に。
在学生
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S.O.
発達教育学部 教育学科 1回生。幼稚園の時に、創意工夫をする楽しさを教わり、幼稚園教諭を目指すことに。
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K.O.
発達教育学部 教育学科 1回生。子どもと直接関われる教員、または教育関連の企業を目指し、幅広く教育について学べる京女を志望。
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N.K.
発達教育学部 教育学科 1回生。小学校教員を目指し、1回生から附属小学校への観察実習が始まることから京女を志望。
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F.T.
発達教育学部 教育学科 1回生。地元の特別支援学校の教員を目指す。授業以外でも各種資格・検定の勉強に励む。
TALK01
日々成長する姿を見るために大切にしていること


S.O.
お二人が、教員としてやりがいを感じられることや大切にされていることは何ですか?

S.H.
オーソドックスだけど、児童が日々成長していくのに、すごくやりがいを感じます。

K.Y.
私も同じです。特に1年生の担任だと、日に日にできなかったことができるようになるので、成長した!って嬉しさがあります。

S.H.
大切にしていることは、怒らないこと。本人が考えられるよう、怒らず指摘する。ちょっとしたことでも褒めると児童は喜ぶし、嫌なことも自主的にするようになるので、それを心がけています。

K.O.
そうなんですね。私も将来、児童が自分の力でやりとげられるように指導できたらって思っています。

K.Y.
私は、今日楽しかった、学校に来てよかったって児童たちが思えるように授業づくりをしたり、毎日全員と1回はしゃべったりするように心がけています。1クラス30人もいるので、気を抜くとひと言も話さない子が出てくるので。
TALK02
児童の変化を見逃さず、楽しい授業づくりをするために


N.K.
私は小学校の教員になれたら、いじめの教育をちゃんとやりたいと思っていて。そのためにも、児童の些細な変化に気づくにはどうしたらいいでしょうか?

S.H.
児童の表情をちゃんと見ることかな。あと私も、児童全員と毎日会話をするようにしています。児童の話は絶対さえぎらずに、傾聴を意識していたら微々たる変化も気づけると思いますよ。

F.T.
私は、特別支援学校の教員を目指しているのですが、一人ひとりに合わせた授業や学ぶことを楽しいと思ってもらえる授業をするために意識されていることってありますか?

K.Y.
今勤務している小学校に、いろいろな資格を取られている先生がいらっしゃるんですけど、楽しく学ばれているのが児童たちにも伝わっていて。だから、先生自身が学びを楽しいと思うことが大切だと思います。

S.H.
楽しめる授業をつくることも大事かな。私は視覚的支援を重視していて、去年の学級には生まれつき色素が少ないアルビノの児童がいたので、ほかの児童がいっせいに動画を見ている時は、iPadを見せてフォローするようにしていました。
TALK03
苦手な教科があっても、教員同士でフォローし合える


S.O.
小学校の教員って、算数も理科も社会も全ての教科を一人で教えなきゃいけないですよね。私は苦手な教科があるので、どうやったら乗り越えられますか?

S.H.
苦手な科目があってもいいと思います。

K.Y.
私の場合、ピアノが弾けないので、音楽の授業の演奏は専科の先生にお任せして、私はリズムについて指導するとか、できることをやっています。逆に、自分が得意な教科をどう進めるかを考えることが大事かな。

F.T.
苦手な教科があっても、教員同士で助け合えるんですね。自分の強みを伸ばしながら、苦手をフォローしあえるような関係を築きたいです。

N.K.
新任の先生が運動会の振り付けをしないといけないって聞いたんですが、本当ですか?

K.Y.
大きい行事に運動会と学習発表会があるから、どちらかを担当することになるかな。何の教科が得意?

N.K.
音楽です。昔からピアノをしていたので。

K.Y.
じゃあ、ピアノが得意ですって伝えたら、音楽の学習発表会を担当させてもらえるはず。得意な先生がいたらありがたいし、持ちつ持たれつですね。
TALK04
同じ志を持つ仲間がいるから頑張れる教育実習


F.T.
3・4回生になると教育実習が始まりますが、どんな視点で取り組むといいですか?

S.H.
今思えば、児童と関わる際の先生方の所作や𠮟り方を見るべきだったなと思います。そういうところまで見ていたら、今の仕事の役に立っただろうなと思います。

K.Y.
実習生って小学生と年が近いから、どうしても「近所のお姉ちゃん」って見られちゃうんです。だから、なぁなぁの関係になって、してはいけないことを一緒にやってしまうこともある。そこをぐっと踏みとどまって、こんな時にどうやって止めさせたらいいのかって考えられるといいかも。俯瞰して指導する!という気持ちでいたら、実習の質は断然変わってくると思います。

S.O.
今、子どもと触れ合う機会がほとんどなくて、これから経験できたらと思っていたので、参考にしたいと思います。

K.Y.
教育実習期間は、大学の近くで友だちとウィークリーマンションを借りて…。みんなで助け合って、乗り越えられました。

S.H.
厳しい先生もいたけれど、京女の学生はみんな真面目で熱心で、そんな友人に囲まれていると自然と頑張ろうと思えました。教員採用試験に向けて面接の練習をし合うなど、切磋琢磨して試験に挑んだことは今でも覚えています。
TALK05
学生の時にしかできない経験が未来の財産になる


K.O.
学生時代のうちにしておくべきことってありますか?

K.Y.
教育現場に関わるボランティアは行っといたほうがいいかな。そうしたら、就職後すぐに雰囲気をつかめたり、 動きやすくなったりすると思います。

K.O.
実は児童との接し方を知りたくて、一緒にキャンプに行くなどのボランティア活動に参加しています。

S.H.
児童と関わることが1番大事。私も1回生の時から放課後学習支援や授業支援のボランティアに行っていたから、現場のリアルな声を聞けたし。教師塾でも、同じ志を持っている人と知り合えたし、教育現場への理解を深めることができました。

F.T.
教師塾って、どういうものですか?

K.Y.
市町村の教育委員会が実施していて、月に1回ぐらい勉強会があったり、学校ボランティアに行けたり。面接の練習もしてくれます。※

S.H.
大阪府にも京都市にもあるし、いろいろな地域にあるから入ってみるといいかも。

K.Y.
あとは、学生の間に海外に行くなど、今しかできない経験もしたほうがいいと思います。

S.H.
そうそう。今だからこそできることに挑戦して、成功と失敗と経験をたくさん積んで、自分の財産にしてほしいです。
※当時の実施内容です。また、自治体によって実施内容は異なります。

在校生へのメッセージ
今回、卒業生にお話を伺ったのは、教育学についての基礎知識を学び始めたばかりの1回生たち。教員として目指したいことがあるからこそ、わからないことだらけで不安や悩みを抱えていたようですが、卒業生のお話を聞いて少し解消されたようです。そして、学生時代ともに学んだ卒業生二人から、実際に児童への接し方や授業づくりの取り組み方をお聞きして、共通する点もあれば違う点もあると知ったことで、いろいろな教師像があってもよいと気づけた機会になったのではないでしょうか。
2回生から教職課程が本格化し、実践的な授業も増えるなかで、実際に児童と触れ合う機会も出てきます。その時、お二人から伺ったことを思い出しながら取り組めたら、同じ経験をしても、得られるものは違ってくるはず。在学生の皆さんがこれからどう学び、何を経験しようとするのか楽しみにしています。