日髙真帆先生

PROFILE

文学部 英語文化コミュニケーション学科
日髙真帆先生
Maho Hidaka

研究テーマ:イギリス・アイルランド演劇、舞台芸術、比較芸術、ミュージカル

博士(人間・環境学/京都大学)。2011年度より京都女子大学准教授、2017年度より現職。(英国)The Oscar Wilde Society、国際演劇学会、国際比較文学会、国際アイルランド文学協会、日本比較文化学会、日本比較文学会、日本英文学会、日本演劇学会等に所属。著書に Oscar Wilde Reappraised: Fiction and Plays(英文単著、開文社出版、2016年)、『比較文化論叢—異文化の懸け橋—』(共編著、英光社、2017年)、Wilde’s Other Worlds(英文共著、Routledge、2018年)などがある。

演劇パフォーマンスを通して、
コミュニケーション能力を培う

ゼミでは、演劇パフォーマンスを通して、ミュージカルを中心とした演劇作品およびその上演方法を研究しています。演劇作品が上演されるまでのプロセスを実感できるユニークなゼミです。キャリア形成を見据え、英語でのコミュニケーション能力向上を目標に、上演は英語で行われます。上演後のゼミ生の英語力には格段の進歩が認められ、同時に、ゼミ生一人ひとりが主体的に一つの演劇作品に取り組むため、リーダーシップと協調性も育まれます。取り上げる演劇作品の幅は広く、ジェンダー問題を扱うものも視野に入れています。

ゼミ生全員で演劇作品上演に、個人で英文の卒業論文に取り組む。

ゼミでは3、4年次生全員で英語で書かれた演劇作品の上演に取り組んでいます。ゼミ生達はどのようにすればミュージカル作品を上演できるのかについて、英語の脚本の読解、歌詞の解釈、対話の表現方法、英語での演じ方、歌詞や台詞の字幕制作法などを実践的に学んでいきます。目の前にある脚本と楽譜が、舞台で上演されるようになるまでのプロセスを体験しながら、各段階で必要なスキルを養成し、伸ばしていきます。英語でのパフォーマンスを実践する一方で、演劇上演や映画作品に関する英語の卒業論文も執筆。実践面ではゼミ生全員で一つの舞台制作に取り組みますが、卒業論文では各自が作品やテーマを選びます。そのテーマは、ミュージカル作品の分析、英文学作品の舞台化・映画化作品の比較研究をはじめ、多岐に渡ります。

学生一人ひとりのニーズに応えつつ、グループワークも重視。

演劇パフォーマンスを通して学ぶことで、実践的に英語運用能力と演劇・映画・異文化への理解力を高められる点が本ゼミの大きなポイントです。指導にあたっては「一人ひとりの学生のニーズに応える」ことを重視。例えば、パフォーマンスを学ぶ上で正確な発音や適切なイントネーションを身に付ける必要がありますが、ゼミ生個々人の発音や自己表現力を磨くには、第一に各自の課題を確認する必要があります。授業では発表の機会を多く設け、フィードバックと課題の確認を繰り返すことで実践力を培っています。更に、グループワークも豊富に取り入れることで、ゼミ生同士が連携を深めつつ、リーダーシップやコミュニケーション力を養える場にもなっています。自由にアイディアを出し合い、取り組みの内容を協力し合って高めていけるよう、発言しやすい雰囲気作りも重視しています。

自分の世界を広げ、目標に向かって邁進。

協力し合って一つの演劇作品に取り組む喜びを共有し、パフォーマンスを通して英語力やコミュニケーション力を高めることで世界が広がることを実感できます。学生生活の充実はもちろんのこと、学生達それぞれの目標に向けた活動や自己実現をサポートするとともに、卒業後のキャリアや生涯学習にまでつながる指導を心がけています。例えば「英語の教員になる上で英語でのパフォーマンスに取り組む経験を積んでおきたい」と言ってゼミに入り、大学院まで進学して高校の英語教員になった卒業生がいます。小中高で英語を教えている卒業生は数多くいますが、ゼミで磨いた英語力やリーダーシップを活かしています。また、演劇を通して英語でのスピーキング力を磨き、国内外の航空会社のキャビン・アテンダントやグランド・スタッフになった卒業生の数は二桁に上ります。英語力やコミュニケーション力を評価されて、仕事で英語を使うことの多い外資系ホテルや企業に就職した卒業生も大勢います。ゼミ活動でパソコン運用力を磨き、ITエンジニアになった人もいます。卒業生からも、卒業公演で培った「運営能力やコミュニケーション力が会社でのマネジメント力やプロジェクトの目標達成に役立っている」、「字幕制作を通して英文和訳能力が高まり、仕事をする上で英文メールの翻訳などに非常に役立っている」といった声が届いています。

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