

国文学専攻
自立した国文学研究者、あるいは関連分野の専門的な職業人としての研究能力の涵養のために、各分野において「特殊研究」と「研究指導」を体系的に編成し、その充実に力点をおいています。「特殊研究」「研究指導」において、博士の学位論文の作成に向けての指導教員による個別指導の中で研究課題の考察・分析の深化を図る編成を採っています。そのようにして進めた研究の成果を博士の学位論文として作成する能力の確立を目指します。
博士前期課程
国文学・国語学・漢文学の3研究領域を設け、学部段階で培った専門知識に加え、より高度な文献・資料の読解力を養成し、自ら課題を発見し研究を推進する能力を獲得することをめざします。修了後、専門知識を生かして、教育者、研究者として、さらには広く社会で活躍するための、堅実な第一歩を踏み出すことが期待されています。
国文学領域
古代・中世・近世・近代の各時代の文学について、幅広く探求します。
国語学領域
国語の歴史や国語を取り巻くいろいろな問題について考えていきます。
漢文学領域
日本文学に大きな影響を与えた中国文学作品や日本漢文学作品を読解・鑑賞する能力を育成しています。
過去の修士論文題目(例)
- 歌語「いとゆふ」の変遷
—漢語「遊糸」から『六百番歌合』までを中心に— - 樋口一葉「うつせみ」草稿研究
—草稿から発表稿へ至る過程に着目して— - 詩語「雲林」の変遷
- 『我身にたどる姫君』「音羽山」試論
—都を希求する山里の姫君のための舞台— - 谷崎潤一郎「魔術師」に描かれる架空の街
—燦爛たる異空間の演出— - 『木幡の時雨』の『源氏物語』夕顔巻の受容
—「五条わたりのあばらや」と八月の時雨— - 統語論的に見た助詞「へ」の待遇的用法についての一知見
博士後期課程
国文学・国語学・漢文学の3研究領域を設け、さらに専門化した課題の追究をめざしています。
国文学領域
古代・中世・近世・近代の各分野にわたって指導体制が整えられ、隣接・関連する研究の成果・情報に通じた各分野の教授陣の演習・講義が用意されています。
国語学領域
歴史的な研究や現代語の研究には、未解決の魅力的な問題がまだ山積しています。広い視野を持ち、特定の課題を徹底的に探究することをめざしています。
漢文学領域
日本漢詩・漢文を含む漢文学は、多くの課題を有した将来性のある研究分野であり、日本の漢文学と中国文学との有機的な結合をめざして、広い視野からの研究指導が行われています。
過去の博士論文題目(例)
- 菅原道真の漢詩文における『荘子』の受容
- 源氏物語の人物造型
—金剛醜女説話の受容について—
研究・指導体制
個々の学生の理論的知見をもとにした研究成果が、研究課題の解明に資するべく、個別指導を徹底し、きめ細かい論文作成指導を実地しています。
学位
修士の学位…修士(国文学)
博士の学位…博士(文学)
博士の学位…博士(文学)
取得できる資格
高等学校教諭専修免許状(国語)/中学校教諭専修免許状(国語)
※ 専修免許状の取得にあたっては、当該教科の『一種免許状』を有する必要があります。