【データサイエンス学部】データサイエンス学部専門発展科目「データサイエンス実践概論」にて企業よりゲストスピーカーをお招きしました．

　データサイエンス学部専門発展科目「データサイエンス実践概論」では，企業・自治体からゲストスピーカーをお招きし，実際のデータサイエンス活用事例を通じて、大学で学ぶ知識と現場の実践とのつながりについて理解を深めます．第11回（12月9日（火）実施）の講義では，ネイチャーインサイト株式会社，株式会社マイナビ，株式会社ブレインパッドの3社よりゲストスピーカーをお招きしご講演いただきました．
　一番目の講演では，ネイチャーインサイト株式会社データインテリジェンス事業本部データアナリティクス部グループマネージャーの関根伸吾様より，「データサイエンティスト協会の紹介/ データサイエンティストの業務紹介」と題しご講演いただきました．講演では，同社が所属するデータサイエンティスト協会とデータ分析を行う企業として，事業会社・受託分析会社の違いについてご説明いただきました．実際の分析事例として，医療・投薬による有害事象の判定について，傾向スコアマッチングといった分析手法やどのような体制で分析などが行われているのかについてご説明いただきました．講演の最後には，データの背景や得られたデータの中で何が重要な特徴なのかをヒアリングを通じて考えることが大事であることをお話しいただきました．
　続いて，株式会社マイナビ デジタルテクノロジー戦略本部AI戦略室の羽田野佑奈様より「データサイエンス学部卒業 4 年目のマイナビでのキャリアについて」をテーマにご講演いただきました．講演では，実際のマイナビの業務事例として，MMM（Marketing Mix Model）による広告運用施策について，社内での体制やプロジェクト実施の流れを丁寧にご説明いただきました．また，羽田野様の大学時代の学びとマイナビ社での業務の接続についてもお話しいただき，目的変数（プロジェクトのゴール）の設定やビジネス上では分析手法の条件が満たされないなど大学での学びの限界についてもご説明いただきました．講演の最後には，羽田野様が学生時代にどのような視点で就職活動を進められたのかなど学生にとっても非常に参考になるお話をしていただきました．
　最後に，株式会社ブレインパッド アナリティクスコンサルティングユニット シニアリードデータサイエンティスト兼コンシューマーインダストリーユニット マネージャーの井上麻美様より「ブレインパッド企業紹介」と題してご講演いただきました．講演では，AIを活用して日本のお笑い特有の言い回しやニュアンスなどを翻訳するツールや広告代理店向けに開発された画像・動画・テキストの中に国によって問題となる表現がないかをAIによってチェックするツールなど具体的な事例を分かりやすくご紹介いただきました．また，生成AIによって働き方は変わったものの人間が判断しなければならない部分はまだまだあることやデータサイエンティストとして社会で活躍するために求められる能力について熱心にお話しいただきました．
　講義を通して，学生たちは様々な分野での統計分析・生成AIの活用事例を学ぶとともに，今後就職するにあたって，どのような観点で就職活動を進めていくのか，企業がどのような能力を必要としているのかについて知ることができる良い機会となりました．