管理栄養士として、
研究者の道へ

N.Kさん京都女子大学大学院 家政学研究科 生活環境学専攻 食物栄養学領域

管理栄養士として、研究者の道へ

もともと青年海外協力隊で管理栄養士として活動することが夢の一つだったので、管理栄養士の資格が取得できる大学のみを進学先として考えており、落ち着いた校風も気に入って本学食物栄養学科に入学しました。1~3回生では学業とサークル・国際協力NGOでの活動を両立。食物栄養学科は授業に加えて学内での実習・実験が多く、また病院などでの学外実習もあるため、とても忙しく、かつ充実した日々でした。夜遅くまで予復習やレポートの作成を行っていたことも、今では良い思い出です。4回生での卒業研究で、それまで苦手意識のあった実験や研究の奥深さを知り、それまでの就職志望から一転、大学院進学を決意。学部卒業と同時に管理栄養士国家試験を受験し、無事に管理栄養士の資格を取得した後、京都女子大学大学院博士前期課程に進学しました。

バイオサイエンス分野でウイルス検査試薬に携わる

進学後はバイオサイエンス分野の研究を行っていますが、学部4年間で学んだ科学の学習内容や実験手法、研究の進め方はダイレクトに今の研究に生かされています。現在は鶏卵の卵黄から精製でき、試薬や薬剤として使用することができるIgY抗体(免疫グロブリンY)についての研究を行っており、特に狂犬病ウイルス検査試薬として活用可能なIgY抗体の新しい調整法の開発を目指しています。より安全で効率的な抗体調製法を開発し、最終的には設備の整わない発展途上国でも狂犬病ウイルス特異的IgY抗体を自作できるような環境や実験手法を提供できればと思っています。将来は、大学・大学院での学びを活かし、基礎研究のできる管理栄養士として人々の健康に寄与できるような研究を行いたいです。