事務局長メッセージ

スタッフ・ディブロップメントの義務化と組織

現在の本学園事務組織は「学校法人京都女子学園事務組織規程」(昭和53年6月10日制定)にもとづいて編成されており、平成28年4月時点においては事務組織表のとおりです。

「事務組織」について教育関係法規に根拠を求めてみると、大学設置基準第41条に「大学は、その事務を処理するため、専任の職員を置く適当な事務組織を設けるものとする。」が、大学院設置基準第42条に「大学院を置く大学には、大学院の事務を処理するため、適当な事務組織を設けるものとする。」がそれぞれ定められているものの、事務組織編成の目的や定義、その役割や所属する構成員等についての具体的な定めは特に設けられてはおりません。また、事務組織を構成する「事務職員」に関する規定についても、学校教育法において、幼稚園においては「置くことができる」(第27条)、小学校、中学校、高等学校及び大学にはそれぞれ「置かなければならない」(第37条、第49条、第60条及び第92条)と設けられているものの、授業に直接に携わる教員がその資格や職務内容等について明記された定めがあることに比べて、「事務職員は、事務に従事する。」といった程度の規定しか法規上に見ることができません。

しかし一方では、中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」(平成20年)において、大学経営をめぐる課題が高度化・複雑化する中にあって、新たな職員像として教育方法改革の実践を支える人材、調査データを収集・分析し経営を支援する人材という多様かつ専門性のある職員が求められ、職員の職能開発(スタッフ・ディベロップメント:SD)の重要性が示されました。その後、「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて」(平成24年答申)において、教育とりわけ大学を始めとする高等教育において“質的転換”が求められ、その実現方策として教育を属人的な取組から組織的な取組みに進化させる教育改善の必要性が提示されています。さらに加えて「大学のガバナンス改革の推進について」(平成26年答申)において、学長がリーダーシップを発揮していくための補佐体制充実と、それを可能とする各分野に精通した「高度専門職」の設置や恒常的な事務職員のスキル向上のためのSDの義務化の必要性が示されました。これを受けて、職員、教員を問わず全ての者が大学運営に必要な知識・技能を身に付け、能力・資質を向上させるための研修の機会を設けることとして、文部科学省は大学設置基準並びに大学院設置基準をそれぞれ平成28年3月に改正したところです。このような組織的な教育改革の取組みや学校運営にかかる教職員の知識の向上については、大学のみならず各学校種においても問われているものと考えます。

私立学校に求められる「自主性」と「公共性」を念頭に置き、上述の教育行政の流れを見極めながら、本学園各学校が目指す教育活動を積極的に、また健全に進めていくことができるよう、教職員の研鑽の機会を設けて業務組織を整えていくことが益々重要になってきているといえましょう。

事務局長 楠木純子

事務局長
楠木 純子


このページの先頭へ