正信念仏偈・念仏・和讃・回向データベース

真宗各派では、「正信念仏偈」(以下「正信偈」)と「念仏・和讃・回向」(以下「念仏・和讃」とを組み合わせた勤行(おつとめ)が日常的に行われています。「正信偈」「念仏・和讃」は、各派が独自に定めた旋律を付けて読誦され、そのリズムやテンポ、アーティキュレーション、曲想は派ごとにかなり異なっています。

こうした旋律は、長い間口伝によって伝承されてきたものであり、本来は、指導者の直接指導を受けて習得するのが望ましいものです。一方で、このページではそうした旋律に容易に触れることができる環境を整えました。浄土真宗各派関係学校や寺院、門信徒の間で行われる宗教教育、勤行の練習に資するとともに、より多くの方々に「正信偈」「念仏・和讃」に親しんでいただきたいと考えます。

なお、本データベースは宗教・文化研究所平成25~28年度研究助成による成果の一部です。

2018年3月

正信念仏偈・念仏・和讃・回向データベース

浄土真宗本願寺派

本願寺派では、「正信偈」に真譜・行譜・草譜の三種類の旋律が用いられています。これらのうち、日常的には行譜と草譜の二種類が用いられています。「念仏・和讃」は行譜・草譜共通です。

「正信偈」(行譜)

「正信偈」(草譜)

「念仏・和讃」

この音声は、版権を持つ本願寺出版社のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、次のリンク先にある『日常勤行聖典』CDです。

『日常勤行聖典』CD本願寺出版社

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真宗大谷派

大谷派では、「正信偈」に九種類の旋律が用いられています。また「念仏・和讃」には七種類の旋律があります。このうち、日常的に最も頻繁に用いられる旋律は「草四句目下」(正信偈)・三淘(念仏・和讃)です。

「正信偈」(草四句目下)

「念仏・和讃」

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真宗佛光寺派

佛光寺派では、「正信偈」に四種類の旋律が用いられています。このうち、最も基本的な旋律は行譜です。また「念仏・和讃」には三種類の旋律があります。日常的に多く用いられるのは、「正信偈」「念仏・和讃」ともに行譜です。

「正信偈」(行譜① 帰命無量寿如来~至安養界証妙果)

「正信偈」(行譜② 善導独明仏正意~結可信斯高僧説)

「念仏・和讃」(行譜)

この音声は、版権を持つ真宗佛光寺派のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、『真宗佛光寺派 門信徒用 行譜正信偈六首引』CDです。

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真宗興正派

興正派では「正信偈」に四種類の旋律が用いられています。また「念仏・和讃」には二種類(厳密には三種)の旋律があります。このうち、日常的に多く用いられるものは「正信偈」「念仏・和讃」ともに中拍子です。

「正信偈」(中拍子)

「念仏・和讃」(中拍子)

この音声は、版権を持つ真宗興正派勤式指導研究所のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、『真宗興正派 同朋聖典』CDです。

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真宗木辺派

木辺派では「正信偈」に四種類の旋律が用いられています。このうち、多く用いられているものとして、比較的重要な法要の際に使われる真引と、日常的に用いられる中引が挙げられます。「念仏・和讃」は一種類が定められ、真引・中引共通です。

「正信偈」(真引① 帰命無量寿如来~明如来本誓応機)

「正信偈」(真引② 釈迦如来楞伽山~至安養界証妙果)

「正信偈」(真引③ 善導独明仏正意~唯可信斯高僧説)

「正信偈」(中引① 帰命無量寿如来~至安養界証妙果)

「正信偈」(中引② 善導独明仏正意~唯可信斯高僧説)

「念仏・和讃」

この音声は、版権を持つ真宗木辺派本山錦織寺のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、『真宗木辺派声明』CD(全二巻)です。

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真宗出雲路派

出雲路派では、「正信偈」に同派の『常用勤行集』に収められている「常用勤行の正信偈」が日常的に使われています。ただし本山では、特に重要な法要の際には、大谷派のものと類似した真四句目下の旋律が使われます。また、地域によっては「常用勤行の正信偈」の旋律よりも真四句目下の旋律を多く用いるところもあります。「念仏・和讃」は同派の『常用勤行集』に収められている「常用勤行の念仏和讃」が日常的に用いられます。「正信偈」が真四句目下の旋律の場合も、「念仏・和讃」は「常用勤行の念仏和讃」が用いられます。

「正信偈」(常用勤行の正信偈)

「念仏・和讃」(常用勤行の念仏和讃)

この音声は、版権を持つ真宗出雲路派宗務所のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、『常用勤行』CDです。

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真宗誠照寺派

誠照寺派では、「正信偈」に三種類の旋律が定められています。また「念仏・和讃」にも三種類の旋律があります。このうち日常的には草偈(正信偈)・草讃(念仏・和讃)が用いられています。

「正信偈」(草偈)

「念仏・和讃」(草偈)

この音声は、版権を持つ真宗誠照寺派本山誠照寺のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、『親鸞聖人750回御遠忌記念 真宗誠照寺派勤行』CDです。

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真宗三門徒派

三門徒派では、「正信偈」に八種類の旋律が用いられ、いずれも、ほぼ大谷派の旋律に準じたものとなっています。また「念仏・和讃」には七種類の旋律があります。このうち、日常的には草四句目下(正信偈)・三淘(念仏・和讃)が用いられています。

「正信偈」(草四組目下)

「念仏・和讃」(三淘)

この音声は、版権を持つ真宗三門徒派宗務所式務部のご厚意により掲載させていただきました。音声の原本は、『真宗三門徒派 門徒勤行集』CDです。

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真宗山元派

山元派では、「正信偈」「念仏・和讃」ともに大谷派の旋律と同一のものが定められており、日常的には草四句目下(正信偈)・三淘(念仏・和讃)が用いられています。

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著作権・その他権利について

楽譜

クリエイティブ-コモンズ・ライセンス
正信念仏偈データベース(楽譜) クリエイティブ・コモンズ表示ー非宮利ー改変禁止4.0国際ライセンスの下で提供されています。

音声

このデータベースに掲載されている音声の音源は、各派のご厚意により提供して頂きました。無断での転載・改変・商用利用を行わないでください。

企画・制作

  • 深見友紀子・黒田義道(研究代表者)
  • 遠山和大・野村伸夫

採譜

  • 東京音楽大学・和洋女子大学非常勤講師 赤羽美希

浄書

  • 作・編曲家 丸岡加奈子

校閲

  • 国立音楽大学教授 井上郷子

音源・資料提供

  • 浄土真宗本願寺派 本願寺(西本願寺)
  • 真宗大谷派 真宗本廟(東本願寺)
  • 真宗佛光寺派 佛光寺
  • 真宗興正派 興正寺
  • 真宗木辺派 錦織寺
  • 真宗出雲路派 毫摂寺
  • 真宗誠照寺派 誠照寺
  • 真宗三門徒派 専照寺
  • 真宗山元派 證誠寺

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