○京都女子大学公的研究費取扱規則

平成20年10月20日

制定

第1章 総則

(目的)

第1条 この規則は、京都女子大学(以下「本学」という。)における公的研究費の取扱い及び不正使用防止に関し、必要な事項を定める。

(定義)

第2条 この規則における「公的研究費」とは、文部科学省又は文部科学省が所管する独立行政法人その他これに準ずる機関から配分される競争的資金を中心とした公募型の研究資金をいう。

2 この規則における「研究者等」とは、本学の教職員その他の本学の公的研究費の運営及び管理に関わる全ての者をいう。

3 この規則における「不正使用」とは、架空請求にかかる業者への預け金、実体のない旅費、給与又は謝金の請求等、虚偽の書類によって本学の諸規程及び法令等に違反した公的研究費の使用をいう。

(法令等の遵守)

第3条 研究者等は、公的研究費の取扱いについて、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)及び関係法令、学校法人京都女子学園経理規程(以下「経理規程」という。)等並びに交付等の際の条件を遵守しなければならない。

第2章 運営及び管理体制

(最高管理責任者)

第4条 本学に、本学全体を統括し、公的研究費の運営及び管理について最終責任を負う者として最高管理責任者を置き、学長をもってあてる。

2 最高管理責任者は、不正使用防止対策の基本方針(以下「基本方針」という。)を策定・周知するとともに、次条に規定する統括管理責任者及び第6条に規定するコンプライアンス推進責任者が公的研究費を適切に運営及び管理できるために、必要な措置を講じなければならない。

(統括管理責任者)

第5条 本学に、最高管理責任者を補佐し、公的研究費の運営及び管理について本学全体を統括する実質的な責任と権限を持つ者として統括管理責任者を置き、副学長(学術研究)をもってあてる。

2 統括管理責任者は、不正使用防止対策の組織横断的な体制を統括する責任者として、基本方針に基づき、具体的な対策を策定及び実施し、次条に定めるコンプライアンス推進責任者に対策の実施を指示するとともに、実施状況を確認し、最高管理責任者に報告するものとする。

(コンプライアンス推進責任者)

第6条 本学に、本学の各部局における公的研究費の運営及び管理について実質的な責任と権限を持つ者としてコンプライアンス推進責任者を置き、各学部長及び各附置研究施設の長をもってあてる。

2 コンプライアンス推進責任者は、統括管理責任者の指示の下、自己の管理監督又は指導する部局において、次の各号に定める業務を行わなければならない。

(1) 不正使用防止を図るため、部局内の研究者等に対し、コンプライアンス教育を実施し、受講状況を管理監督する。

(2) 部局内の研究者等が適切に公的研究費の管理及び執行を行っているか等をモニタリングし、必要に応じて改善を指導する。

3 コンプライアンス推進責任者は、前項に定める業務の実施状況を、統括管理責任者に報告しなければならない。

(職名の公開)

第7条 第4条第5条及び第6条の責任者(以下「各責任者」という。)を置いたとき、またこれを変更したときは、その職名を公開するものとする。

第3章 適正な運営及び管理環境の整備

(相談窓口の設置)

第8条 本学における公的研究費にかかる事務処理手続及び使用に関するルール等について学内外からの相談を受け付ける窓口(以下「相談窓口」という。)を、研究企画課内に置き、その担当係を公開する。

2 相談窓口は、公的研究費にかかる研究遂行を適切に支援しなければならない。

(経理事務)

第9条 公的研究費にかかる契約、旅費及び謝金支給等の経理に関する取扱いは、別に定めのある場合を除き、経理規程等によるものとする。

第4章 研究者等の意識向上

(行動規範)

第10条 公的研究費の不正使用防止のため、研究者等に対する行動規範を策定して、研究者等の意識向上を図る。

2 前項の行動規範は、部局長会に諮問のうえ、学長が定める。

(コンプライアンス研修会)

第11条 公的研究費の不正使用防止のため、コンプライアンス教育にかかる研修会を開催し、研究者等の意識向上を図る。

2 コンプライアンス推進責任者は、研修会実施に際し、受講者の受講状況及び理解度について把握する。

(誓約書)

第12条 研究者等は、関係規則を遵守すること、不正を行わないこと及び不正を行った場合の責任負担等を明記した誓約書を、最高管理責任者に提出するものとする。

2 前項の誓約書が提出されない場合は、公的研究費の運営及び管理に関わることができないものとする。

第5章 不正使用の調査

(調査委員会)

第13条 公的研究費の不正使用があった場合又は不正使用が疑われる事案が生じた場合は、調査委員会を設けて必要な調査等を行うものとする。

2 前項の調査等に関する事項は、別に定める。

第6章 不正使用防止

(不正使用防止計画推進部署)

第14条 本学における公的研究費にかかる不正使用防止計画の推進を担当する者を、研究企画課内に置く。

2 前項の不正使用防止計画推進担当者を補佐する者を、財務課に置く。

(不正使用防止計画の策定)

第15条 不正使用防止計画推進部署は、不正発生要因を特定して不正使用防止計画を策定し、これに基づく業務の推進及び管理を行うものとする。

第7章 適正な運営及び管理

(執行状況確認)

第16条 コンプライアンス推進責任者は、自己の管理監督又は指導する部局における公的研究費の執行状況を確認し、予算執行が著しく遅れていると認める場合は、研究者等に理由を確認し、必要に応じて改善を指導するものとする。

2 正当な理由により、研究費の執行が当初計画より遅れる場合等においては、繰越制度の活用や資金の交付機関への返還等を含めた改善策を研究者に示すものとする。

(支出財源の特定)

第17条 研究者は発注段階で支出財源の特定を行い、予算執行の状況を把握するようにしなければならない。

(取引業者との癒着防止)

第18条 発注及び契約は、経理規程等の定めにより行い、発注を研究者等に委任する場合においても、研究者等と取引業者との癒着を防止するため、必要に応じてコンプライアンス推進責任者は統括管理責任者と協議して、癒着防止対策を講ずるものとする。

2 一定の取引実績のある業者については、不正に関与しないこと、また内部監査やその他調査等に協力することを明記した誓約書を徴するものとする。

(検収の実施)

第19条 発注及び検収業務は原則として事務部門が実施することとするが、研究の円滑かつ効率的な遂行の観点から、使用ルールに適合した物品等については研究者による発注を認める。

2 前項の場合にあっても、事務部門による検収を受けるものとする。

3 研究協力のために非常勤職員を雇用する場合は、雇用依頼者及び事務部門が勤務状況等を確認するものとする。

(出張の確認)

第20条 研究遂行上必要となる出張については、別に定める出張申請の手続きを行うこととし、出張後は出張報告書及び出張の事実を証明するものを提出しなければならない。

第8章 情報の発信と共有

(通報窓口の設置)

第21条 不正使用等に関する通報及び情報提供(以下「通報」という。)を受け付ける窓口を、相談窓口とは別に置き、公開するものとする。

2 本学における公的研究費の不正使用について学内外からの通報を受け付ける窓口(以下「通報窓口」という。)を、財務課内及び研究企画課に置く。

(不正使用情報の報告)

第22条 不正にかかる情報は、通報窓口担当者から統括管理責任者を経て、最高管理責任者に適切かつ迅速に伝達するものとする。

(不正な取引を行った業者の処分)

第23条 不正な取引に関与した業者への取引停止等の処分については、最高管理責任者が適宜決定する。

(不正使用防止取組状況の公表)

第24条 不正使用防止計画推進部署は、不正使用防止に関する取組状況を本学ホームページで公表するものとする。

(モニタリング及び監査)

第25条 本学における公的研究費を適正に管理するために、内部監査部門を財務部に置き、公的研究費の内部監査(以下「内部監査」という。)を行う。

2 内部監査は、財務課が研究企画課の立会いのもと、時期を決めて行うものとする。

3 内部監査部門は、機関全体のモニタリングが有効に機能する体制となっているか検証し、不正使用防止計画推進部署と連携して不正が発生しやすい要因を分析し、重点的にサンプルを抽出した監査を実施する。

4 最高管理責任者は、内部監査結果の報告を受けるものとし、必要な場合は、監事又は会計監査人に報告又は説明を行う。

(改廃)

第26条 この規則の改廃は、評議会に諮問し、常任理事会の議を経て理事長が行う。

この規則は、平成20年10月20日から施行する。

この規則は、平成23年4月1日から施行する。

1 この規則は、平成26年7月29日から施行する。

2 京都女子大学短期大学部が廃止されるまでの間、同短期大学部において取扱う公的研究費及び同所属の研究者等についても本規則を適用する。

この規則は、令和4年4月1日から施行する。

京都女子大学公的研究費取扱規則

平成20年10月20日 種別なし

(令和4年4月1日施行)

体系情報
京都女子大学公的研究費取扱規則
沿革情報
平成20年10月20日 種別なし
平成23年3月22日 種別なし
平成26年7月29日 種別なし
令和4年4月1日 種別なし