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全学共通領域 教育課程編成・実施の方針

1年次からの「共通領域」は、「建学科目群」としての「仏教学」、並びに「共通科目群」としての「言語コミュニケーション科目」、「教養科目」、「情報基盤科目」、「健康科学科目」、「ジェンダー科目」、「連携活動科目」「国際理解科目」の7区分から構成されています。

共通領域各科目の教育課程は、それぞれ、以下のようになっています。

仏教学

必修科目において、釈尊が示された仏教の基本理念を中心に学び、それらが現代の人間の生き方にどのような意義をもつかを学びます。 さらに、大乗仏教の「一切衆生救済」を具体的に開顕した浄土教の意義を学び、特に親鸞聖人の体せられた仏教精神を学ぶことを通して、宗教に対する正しい理解と正しい批判力とを身につけられるようにします。

その上で、発展科目(アドバンスト科目)を選択履修し、仏教が現代を生き抜く智慧であることや、仏教思想家たちが重ねてきた思索について学び、生涯を通じて、生きることの意味を、さらに深く問い続けられるようにします。

言語コミュニケーション科目

必修科目の英語では、レベル別授業によって習熟度を総合的に向上させます。更に、英語に加えて、ドイツ語、フランス語、中国語、コリア語のなかから1言語を選択必修とし、基礎的な語学力を修得します。異文化間コミュニケーションにおいて、互いの価値観を理解し相対化することで、問題に柔軟に対処する姿勢を身に付け、多様な人々と円滑にコミュニケーションを行うための素地を養います。自宅でも学べるe-ラーニング環境を整え、主体的な学びを推進します。

加えて、様々な発展科目(アドバンスト科目)を選択履修することで、複数言語運用能力を、より高度なものとします。

教養科目

7つのテーマ及び特定主題に基づく人文科学系・社会科学系・自然科学系の授業を選択受講して、多様な社会で生きる力、他者との相互理解に努める力を修得して、市民としての自覚やコミュニケーション能力を身につけます。 また、社会や時代のキーワードに直結する、世界の現在(いま)を学ぶ一方、京言葉や、伝統芸能、食文化など、華麗で芳醇、奥深い京都の芸術・文化を学びます。

いずれも、女性が生きるための正しい判断力や批判的・合理的に考える力を養うと共に、社会や自己を科学の眼で捉え、自ら課題を発見し、解決する力を身につけ、対話能力を高めます。

情報基盤科目

必修科目では、ICTの利活用スキル、データベースの利用など情報収集・活用、レポート・論文作成、統計学等の情報系スキルを修得するとともに、ビジュアル表現、プレゼンテーション、情報デザインなどの学びの基礎を固めます。基礎理論と主体的実践との統合的学修を通して、情報活用の基礎知識を学び、批判的・合理的に考える能力と汎用的スキルを養うと共に、課題発見力や課題解決力を身につけ、情報の分析力を生かして対話能力も高めます。
また、データサイエンスの考え方やAI利活用の動向を理解したうえで、新たな価値創造に必要な視点や考察力、データ分析に関わる技能を身につけます。

選択履修する発展科目(アドバンスト科目)では、情報処理・知識処理技術等に関する学びを、さらに深めます。

健康科学科目

必修科目の講義では、健康づくり・体力づくりの基礎的知識を学ぶと共に、身体活動と健康の関わりや身体活動の必要性を理解し、生涯スポーツへの動機づけを明確にします。

選択履修の実技科目では、生涯にわたって運動習慣が継続できる実践能力の習得と運動処方(体力づくり)の基礎を学びます。体力面だけでなく、授業を通じて自律、自我、協調性を確立するための生きる力を養うライフスキルの形成を目指します。

ジェンダー科目

現代社会のジェンダー構造や人々のジェンダー意識等について学ぶ科目と、ジェンダー不平等な社会の中でも、女性がどのようにキャリアを形成していくことができるか、その可能性の広がりについて学ぶ科目があります。
ジェンダー関係の科目では、入門科目において、社会の現状や国内、海外での議論について学ぶことを通してジェンダーに関する基本的な知識・理解を習得し、また、基礎科目において、ジェンダーの視点による歴史の再検討や、身近な現象のデータ分析を通して自ら思考・判断する力を培います。さらに応用科目において、ジェンダーという切口による研究分析方法の可能性について学ぶことによって、ジェンダー平等を目指した社会問題の解決に自律的に寄与できる力を涵養します。
キャリア関係の科目では、基礎科目で、現代社会で働く女性の現状について知識・理解を習得し、さらに自己理解を深めつつ自分の将来像を探索する思考・判断能力を涵養します。応用科目においては、本学卒業生の多様な生き方働き方の実例から、自分がどのように社会に寄与し得るかを考え、労働組合や企業・自治体などの実務担当者から労働に関する知識を学ぶことによって、将来社会人として自己の知識・能力を活用することを可能とする社会性・自律性を修得します。発展科目では、インターンシップを通じた実践的な職業体験を学修し、自立した人材として社会に貢献できる力を培います。

連携活動科目

「連携活動入門」では連携活動の社会的意義、企業の社会貢献活動の背景と実態を学ぶとともに、京都市内で行なわれている具体的な連携活動の機会を紹介することを通して活動に従事することを促します。

「連携課題研究」は、地域社会が抱える課題の発見能力と課題解決能力を養うことを目指して、自ら地域や企業の課題を探索し、企業や市民との協働活動を通して課題解決の方策を探ることが出来るように構成します。また、企業や市民に提案することでプレゼンテーション能力を養うことを目指します。

「地域連携講座」は本学の就職協定締結先の自治体職員や、連携協定先の自治体、各種機関、市民団体からゲストスピーカーを招き、実務家の講義を通して地域社会の現状、課題を学ぶことにより、実態に即した地域社会に関する広範な知識の獲得を目指します。

「産学連携講座」は様々な企業・団体の寄附講義により、企業の社会的役割や地域社会の発展と企業の関係、金融界・産業界の仕組み、労働者保護の法律や仕組みなどを学びます。

国際理解科目

国際理解科目は、講義科目「言語と文化」4科目並びに「英語で京都を学ぶ」、講義と実習を組み合わせた「国際理解実習」、国内・海外研修プログラム「語学・文化研修」10科目から構成されます。言語コミュニケーション科目の履修を通して得た運用能力や異文化理解能力を基礎として、高度な語学力を有し、自文化と他文化を客観的かつ相対的に捉えることができ、異なる価値観が共存する社会において他者を尊重しながら主体的に活躍できる人物を育成することを目標とします。
講義科目においては5つの言語の特徴や、それらが使用される国・地域の歴史や文化について学ぶほか、自文化を客観的に捉える態度を身につけ、異文化を理解するための素養を広げます。実習や研修科目では、海外生活を含む教室外での実践的な授業・体験の中で、明確な動機をもって対象言語を使用します。これにより、すでに習得した言語運用能力を一層高めるとともに、異文化理解に関わる知識と能力を実際の場面に生かす経験を蓄積し、上の目標の達成を目指します。